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vol.1 |
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えどじだい、スマイリイ |
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はい、記念すべき第一回にご紹介する絵はこちらです♪
ちょっとした解説は下のほうに。まずはご覧あれ。 |
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◆ちょっとした解説、と雑談◆ |
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どう、どうですか?もんのすごい可愛くないですか!?
この顔の描き方なんて、「まる描いてチョンチョン」ですよ!そこに「にぱっ」と開いた口のついたさまといったら・・。か、可愛いすぎ・・・・。まるっこくて、おでこが広くて、目と鼻だけを簡単に描くっていうのは、現代のキャラクター物と同じ顔のつくりですね。そして四頭身、簡潔に描かれた手足!可愛らしい表情と、思い切りのいい、気持ちのいい線が大好きな作品です。
これは、耳鳥斎(にちょうさい)が描いた『かつらかさね』という木版色刷の絵本の一部分。上方(かみがた)のさまざまな年中行事が描かれています。文字の部分は、当時の有名な文人達が寄せた賛です。最初に出版されたのは、享和三年(1803)年、後の明治四十四年に宮武外骨(みやたけがいこつ)によって再版されています。再版時の題名は『歳時滅法戒』(さいじめっぽうかい)で、今回載せた画像は、この『歳時滅法戒』のもの。
耳鳥斎は、大阪の人です。おかしみのある絵、「戯画」を多く残しました。今回取り上げたのは版本(木版によって大量生産された本)ですが、彼は掛け軸や絵巻や扇子などにもたくさん絵を残しています。
耳鳥斎の描く絵には様々なタイプがありますが、私は、この本の絵が一番好きです。
いきおいのある筆と、最小限まで簡略化された人物表現、そして愛らしい表情がたまりません。
◆さらに詳しく◆
文字の部分を、古文書の会の方に助けていただきながら翻刻しました。掲載しておきます。
本当ならば現代語訳も載せたいところですが・・・なにしろ文学に詳しいわけではないですから。間違ったものを載せてしまったら申し訳ないので、自粛しておきます。
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(下の絵) |
(上の絵) |
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※「是を仰けば狗□のはなのいよゝ高くこれを鑚れは名物のあめの弥堅し」は、
「仰之弥高、鑚之弥堅」(コレヲ仰ゲバイヨイヨ高ク、コレヲ鑚テバイヨイヨ堅シ〔論語〕)をもじったものか。
「名物のあめ」とは、金比羅宮の境内で飴を売ることを許された、「五人百姓」が売っている
飴のことかと思われます。今でも金比羅宮で買うことができます。
ちなみに、私は金比羅に行ったことがあるのですが、「五人百姓」さんのところにたどり着くころには、
石段を登り疲れて飴どころではありませんでした(^-^;今度行ったときには買ってみたいと思います。
でも讃岐うどんは、登る前と降りてきた後にちゃっかり二回食べました。とってもおいしかったです。
参考文献 伊丹市立美術館編 『笑いの奇才 耳鳥斎!〜近世大阪の戯画〜』 展覧会図録、2005
古谷知新編 『滑稽絵本集』、文藝書院、1919 |
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